商店街に住むー復興災害からの復興 / Through Reconstruction Disaster

京都工芸繊維大学 修了制作
西澤徹夫賞

制作者:藤田悠真
用途 :集合住宅
期間 :2022.10-2023.01

阪神淡路大震災から28年という歳月が経ち,神戸市ではほとんどの復興事業が完結した.だが一方,JR新長田駅南南地区は,復興政策の誤りなどが原因で起きた災害,すなわち “復興災害” による多くの負債を背負ったまま,いまだに実質的な復興を遂げられていない.
本提案では,アスタくにづかという商店街沿いの商業施設を対象に,集合住宅へのコンバージョンを行う.巨大なシャッター街と化した既存建築を資産として活用すべく,商業から住宅への抜本的改革・周辺とのスケールの乖離の縮小を軸に,既存躯体の再活用した設計を提案する.
この復興災害は,市が復興事業と称し高度に発展させようとしたことが原因だと言われている.この提案が,復興災害と向き合い,誰のための建築なのかを考え直すきっかけになることを期待する.